管轄外本店移転登記ってこんなに大変だったんですか…………横浜の新人司法書士日記

query_builder 2021/04/06
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横浜、司法書士、相続


先日、税理士さん経由で管轄外本店移転の登記を受任いたしました。

商業登記の依頼の多くは、今回のように税理士さん経由でいただくものが多いんです。

ただ、こういう場合、依頼者である会社や法人と直接やりとりすることができず、税理士さんを窓口にして書類のやりとり等を行うことになります。

最近は、商業登記に関しては、全国的に管轄が集中化する傾向にあります。

たとえば、わが神奈川県では、横浜・川崎市内に本店を構える場合は横浜地方法務局(本局)が。その他の場合は横浜地方法務局湘南支局が管轄となります。つまり、神奈川県内には16ある法務局(支局や出張所を含めて)のうち、たった2つしか商業登記の申請先がないことになるんです。必然、本店移転する場合、管轄内の本店移転が多くなります。私も、他の事務所で本店移転登記を数件経験していますが、全て管轄内本店移転でした。

でも、今回は管轄外本店移転です。管轄内本店移転では必要がない書類が結構あります。しかも、窓口は税理士さんです。

ところで、管轄外本店移転の場合、旧管轄所在地を経由して、新管轄所在地に印鑑を提出することになっていまして、印鑑届書や印鑑カード交付申請書も提出することになります。この印鑑届書がビミョ~でして。まず、新管轄所在地に提出する印鑑が、旧管轄所在地に提出している印鑑と同じ場合は、印鑑証明書の添付が不要になるんです。

ここは一般の人もわかりにくいと思います。印鑑届書には、印鑑証明書を添付するよう太字で書いてありますものね。税理士さんも、印鑑証明書を添付しなくていいのか訊いてきましたからね。

でも、今回、新人司法書士の私が苦しんだのは、印鑑届書のもうひとつの関門?といっていい、印鑑の種類に関してのことです。ご存知のとおり、印鑑届書には、法務局届出印を押す欄と、個人の実印を押す欄があります。ここも一般の人にはわかりにくいと思いますね。

さて、ここで思い出すのは、新人研修の頃のお話です。講師の方に口すっぱく言われたことがありました。それは、経営者は、法務局届出印(会社実印)と社判(角判)、銀行印(これらを印鑑3点セットといいます)の区別がついていないから、注意しろと。

ただ、印鑑届書に押印するのは、会社実印と個人の実印です。この区別ぐらいは流石についているだろうと、私は高をくくっていました。でも念のため、ここに押印するのは個人の実印ですよ、と注意書きを鉛筆で書き込んで送りました。ところが、戻ってきたのは、両方とも会社実印が押されてきた印鑑届書。私は、愕然として、勤務暦20年のベテラン補助者に、どうしたら理解してもらえるのか泣きつきました。すると、押印欄に付箋を貼って強調して、そこに注意書きを書く位じゃないとダメヨと言われました。

印鑑を押してもらうのも、相手は忙しい中、無理にお願いするわけですから、そうそう何度も手間を取らせるわけにもいきません。しかも、こちらは報酬をお客様から貰う立場なのですから、これからは細心の注意を払って対応していかなければなりませんね。

再送した結果、ようやく事なきを得ました。ところが、この案件は、ここでは終わりませんでした。

受験生であれば、新管轄所在地に添付する書類が何かご存知ですよね?

…………。

そうです。委任状なんです。

私も当然これについては知っていました。が、しかし、同じ委任状が2枚必要とは思っていませんでした。

同業者の方たちは、おそらく私をばかにするかもしれません。旧管轄所在地に添付する委任状を新管轄所在地にも援用できると思っていた私を……。

だって、不動産登記では(前件添付)とか(後件添付)とかあるじゃないですか?

なんで商業登記だとダメなんですかね。管轄が違うからですか?ネットで調べても、全く同じ委任状が2通必要なんて書いてる人は1人もいませんでしたよ。誰か、わかる人がいたらホント教えてくれませんかネ。

まぁ、結局、委任状も再送することとなり、所長から大目玉食らうわ、税理士さんには呆れられるわで、私にとっては散々な案件でした…。

と、実は、これには、まだ後日談がありまして……

申請後、数日たったある日、旧管轄法務局から電話がありまして。

「返信用封筒が1枚しか入っていない」って言うんです。

なんのこっちゃ。と思いまして、尋ねたところ、旧管轄からは原本還付書類が。新管轄からは印鑑カードが返送されるので、返信用封筒が2枚必要だと言うんです。

私は、またも愕然といたしまして、直ぐにもう1枚の封筒を旧管轄法務局へ送りました。所長から再び大目玉を食らったのは言うまでもありません。

何はともあれ、管轄外本店移転登記ってこんなに大変だったんですか、と思い知らされた案件でした。

 

当事務所では、相続案件に限らず、商業登記や不動産登記、家事事件手続や成年後見手続、夫婦財産契約の登記など幅広い分野に対応いたしますので、どうぞお気軽にご相談下さい。



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